埼玉県議会議員 山川百合子

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平成27年2月定例会 委員会(予算特別)

不妊は日本社会の課題 埼玉発実効性のある少子化対策

山川百合子

 まず初めに、不妊は日本社会の課題、埼玉発実効性のある少子化対策、赤ちゃんが欲しいと願うカップルの支援についてお伺いいたします。
 私は、昨年の予算特別委員会で、自分自身の経験を踏まえて不妊の問題を取り上げ、妊娠、出産に関する男女それぞれの体のことについて、若い時代から正しい知識を教育する必要性を訴えました。また、高額な不妊治療費への更なる助成についても質問をいたしました。さらに昨年9月の定例会では、男性不妊治療のための助成について、知事の御英断を求めたところです。こうした私の質問に対して、上田知事は真摯に対応してくださいました。
 まず、このような啓発冊子を作られました。「願うときに『こうのとり』は来ますか?」という問い掛けのタイトルで、漫画形式の12ページ、中高生や大学生にも親しみやすいスタイルになっており、一問一答方式で気軽に読めるものです。加えて、男性にも不妊の原因があることや年齢が上がることにより妊娠率が低くなることなどを具体的なデータを用いて説明しており、非常にすばらしい冊子になっています。マスコミにも次々取り上げられています。県のホームページからもダウンロードできますので、是非皆様にも御覧になっていただければと思っております。
 また、男性不妊治療費への助成についても、平成26年度補正予算をして4,000万円が計上をされております。上田知事のこうした対応に心から感謝を申し上げます。今後は、これらをどう広げ活用していくかが問われます。
 そこで、お伺いいたします。
 今後、この冊子を学校教育の現場をはじめどのように活用し、若い世代を中心とする県民の方へ、妊娠、不妊に関する正しい知識の啓発をしていくのでしょうか。

 次に、男性不妊治療費の助成制度についてですが、助成制度があるくらい、男性不妊も深刻な課題なんだということを広く県民の方に知っていただく必要があります。制度の概要に関するパンフレットを作成するかと思いますが、これを県内の医療機関だけでなく、県外の医療機関にも置いてもらえないでしょうか。県民の中には、県外の医療機関に行かれている方も多いと思います。そうした方にも埼玉県の助成制度を知っていただくために、是非このことをお願いしたいと思います。
 以上2点について、保健医療部長にお伺いいたします。
 さらに、国への働き掛けについて知事にお伺いいたします。
 オーストラリアでは、不妊治療費については、ほとんどが公的負担になっているようです。日本は、超少子高齢化社会、そして人口減少社会にも突入します。こうした中、子供を欲しいと思っている方への支援は、本来重要な少子化対策として、国を挙げて取り組むべき課題であると考えます。埼玉県だけでなく、全国知事会等で不妊治療費助成の拡充や治療費の保険適用化などを議論し、スクラムを組んで国を動かす戦略も必要であると思います。上田知事のリーダーシップをもって取り組んでいただけないでしょうか。知事のお考えをお伺いいたします。

上田清司知事

 不妊治療は高額で、保険適用外のものが多く、治療されている方にとって非常に重い経済負担がございます。出産を希望する方に対して経済的な負担の軽減を図り、その希望をかなえられるように支援することは、現在、少子化対策にとって極めて重要な課題になりました。
 そこで、県は国の施策に対する提案・要望を行う中で、不妊治療に係る新たな助成制度の創設や医療保険の適用化を厚生労働省に要望をしております。
全国知事会からも、国の助成額の増額や医療保険の適用化を要望しています。
 ただ、国に要望するだけではなく、都道府県も自ら行動を起こすことが必要であります。そこで、本県は男性不妊治療の助成制度を創設することにいたしました。他の都道府県でも同じような動きが出始めました。こうした動きを大きなうねりとして国をしっかりと動かしていきたい、このように思っております。不妊で悩んでいる方が出産の希望をかなえられるよう、都道府県も自ら行動するとともにスクラムを更に強化して、引き続き制度の充実を国に要望してまいります。

石川稔保健医療部長

 この冊子は、男性にも不妊の原因があることや、年齢を重ねると妊娠しにくくなることなどの知識を分かりやすくまとめたものでございます。若い時期にこうした知識を学ぶことは、将来出産を希望する際に必ず役立つものと考えます。
 そこで、中学校、高校に配布し、保健教育の場で活用していただいたり、県内の大学で出前講座を実施する際に活用いたします。また、全ての市町村の御協力をいただき、婚姻届を提出する方が窓口などで受け取れるようにいたしました。さらに、医療機関や薬局に置かせていただき、多くの方に手軽に手にとっていただくようにしたいと考えております。このような様々な方法により、この冊子を多くの県民の方に読んでいただき、不妊で悩む方が1人でも少なくなるよう努めてまいります。
 次に、男性不妊治療費の助成制度のパンフレットを県内の医療機関だけではなく、県外の医療機関にも置いてもらえないかについてです。
 現在、県では、体外受精や顕微授精の治療費助成制度を解説したパンフレットを県内だけでなく、関東1都5県の関係する医療機関にもお送りをしております。多くの医療機関では、パンフレットを患者に手渡したり待合室に備え付けるなどの協力をしていただいています。今後は、男性不妊治療費を含めた助成制度の新たなパンフレットを作成いたします。県内外の医療機関に対し、このパンフレットを活用して制度内容について県民に周知していただけるよう、改めて強く協力を求めてまいります。

重症心身障害児・者及び家族の命と生活の尊厳を守るために

山川百合子

 次に、重症心身障害児・者及び家族の命と生活の尊厳を守るためにについてお伺いいたします。
 先日、私たちの会派に、重度の障害をお持ちの方々が訪ねてこられました。全ての会派を回られたと聞いております。お話の内容は、重度の障害者の方々が病院に入院することには大きな困難が伴うこと、現在の医療・福祉体制の中では、その困難を克服することが難しく、何とか助けてほしいとの切実な訴えでした。これまでにも同様の訴えを、重度の障害を持つお子さんの親御さんからも伺ってきております。
 では、重度障害をお持ちの方が入院しなければならなくなったときに、どのようなことが起こるか。まず、入院を断られることがあるそうです。それは、24時間のケアが必要な重度障害の患者さんに病院として十分な対応を行うことが難しいからというのが、その主な理由のようです。入院できるところもあるそうですが、その場合に家族の完全介護を求められる。介助者がつかない状態で入院した場合、看護師では必要とされる介護が適切に行われない可能性が大きいといいます。重度身体障害者の中には、頻繁に寝返りをしなければならない方や、食べ物を飲み込みやすい独特の首の角度がある方、呼吸しやすい体の向きがある方など多種多様で、さらに精神障害や知的障害のある方であれば、環境の著しい変化でパニックを起こす方もいて、どんなにベテランの看護師であっても、初対面での対応はできないそうです。
 在宅で介護を受けている際には、重度訪問介護を一割負担で利用できるのですが、厚生労働省は、入院時にはその適用を認めず、もし当事者が自分で専門の介助者を確保できたとしても、費用は全額自己負担となり、その負担は極めて高額です。50日の入院のケースでは250万円にもなったそうです。
 県では来年度、在宅超重症心身障害児の家族に対するレスパイトケア事業をスタートし、ショートステイ、デイサービスを受け入れる施設に対して補助を出すことを計画しています。この制度は、施設側の一時的な受入れを促し、重度障害児の御家族の負担軽減につながることが期待されるもので、大変ありがたく、また期待しているところです。
 しかし、この制度では、障害児・者が入院しなければならなくなったときに実際に起こっている問題、すなわち入院させてもらえない、家族の介護付きでなければ入院を認められない、専門の介護者をつければ全て自己負担という問題には全く対応できません。
 そこで、まず、保健医療部長及び福祉部長にお伺いしたいのですが、重度の障害者が入院を必要とするとなったときに、このような困難が現場で起こっているということについてどのように御認識されていますか、お伺いいたします。
 こういうこともあったそうです。母親と重度の障害がある子供2人きりで暮らしている。母親がインフルエンザにかかったところ、ヘルパーさんは感染を避けて来てくれない。子供をショートステイに預けようとしたけれども、施設側も感染拡大を心配して受け入れてくれなかった。どうしようもないので、母親がふらふらになりながら介助をしたというのです。
 医師のいる重症心身障害児の入所施設であっても、緊急事態のときに一時保護的に預かるためのベッドがなかったり、ほかの入所者と同じスペースには入れられない等の困難が現場にはあるそうです。県のレスパイトケア事業では、ベッドの増床に補助を付けるというものもありますけれども、対象はデイサービスを新たに始める施設に限っているため、ここの部分への手当てにはならないと思われます。当事者からは、「夜間や救急のときに一時避難的に受け入れてくれるところがとにかくないのです」という切実な訴えがあるのです。
 以上のように、より重度の障害をお持ちの方が集中的な医療ケアが必要なときに、緊急保護的な行き先がない、入院ができない、入院ができたとしても介護の問題が付いて回る。このような事態をどう受け止めて対応していくことができるでしょうか。
 県内の在宅の重度心身障害児・者は1,986人です。全ての方が常に入院しているわけではないですし、毎日緊急保護を必要としているわけではありません。入院時の介護問題については、例えば県で手当を考えていただくことはできないでしょうか。また、入所施設に在宅の方が緊急保護できるベッドやそのスペースを確保することはどうでしょうか。介護者が入院しなければならなくなったときには、被介護者も一緒に入院して、病室で病気の親が子供の面倒を見たい、それほど心配であるとおっしゃるほど切実なのです。簡単に答えの出る問題ではないでしょうが、国の福祉と医療の制度のはざまですから仕方がないのですということには決してならないと私は思うのです。
 重度の障害を持ちながら懸命に生きる方々の訴えに光を当て、埼玉県としてどう対応していくことができるのか。是非、上田知事にはこの切実な訴えを受け止めていただき、重症心身障害児・者とその家族の命と生活の尊厳を守る埼玉県をつくっていただきたいと思います。知事の御見解と御決意を伺いたく、よろしくお願いいたします。
 そして、このはざまを埋めていくためには、保健医療部と福祉部が一緒になって考え、対応策をとっていくことが何よりも大切であると考えます。保健医療部長、福祉部長、それぞれに今後の対応についてお伺いいたします。

上田清司知事

 議員のお話にありますように、在宅の重症心身障害児・者を常時介護している御家族の負担は大変重いものがございます。私も、知人の一人にそうした家庭を持っている者がおりますので、1年に1度ほどお訪ねしたりして励ましたりしているところですが、本当に大変なことだと思っております。
 在宅の重症心身障害児・者が病気になった場合、一般的に言えば、病院は正当な理由なくその受入れを拒むことはできないことになっているはずです。したがって、もしそういうことになっているということは、正にあってはならないことが起こっているというふうに私は思っております。障害者であろうと健常者であろうと、全ての方々が平等に医療機関を利用できるよう、病院側が受入態勢を常時整えておくということが重要なことだと思っております。  また、お話のように入院中に障害福祉サービスとしての重度訪問介護を受けることについて、診療報酬と障害福祉サービスとの二重給付になることから認められておりません。しかし、それぞれの重症心身障害児・者の特性に応じて、入院中は特に看護師による看護に加えて、きめ細かい介護が必要となる場合もあり、その際には重度訪問介護の利用を認めることも考えるべきではないかという意見もあります。こうした観点から、障害の特性により、通常の看護で十分でないなど特別な理由がある場合には、重度訪問介護が利用できるように、これは国にきちっと制度改正の要望をしなければいけないものだというふうに私は認識しておりますので、この点についても制度改正の要望をしていきたいと思います。

石川稔保健医療部長

 病院の現場では、重度な障害を持つ方には、きめ細やかな看護が必要であり、現状では看護師の負担が大きいという声が上がっています。また、こうした方は、入院時の環境の変化でパニックを起こす場合もあり、慣れていない看護師では対応が難しいケースもあると聞いています。重症心身障害児・者の方が入院する場合には、一般的には他の患者より受入態勢を手厚くする必要があるため、受入れが難しい場合があると認識をしております。  こうした状況を改善するため、まずは患者に寄り添う看護師が、対応が難しい方への接し方について、より理解を深めることが重要です。このため看護師に対して、重症心身障害の原因や合併症に関する知識、その看護方法、また鬱病や依存症といった精神疾患を持つ患者の理解や家族への対応などに関する研修を実施しています。今後は、発達障害や自閉症などに関わる看護師を対象に、専門的な知識の修得のほか、それぞれの患者に適した支援が行えるような研修も行い、病院の受入能力の向上に努めてまいります。
 また、本県では、周産期医療充実のために新生児集中治療室(NICU)の整備を積極的に進めており、平成28年度末には、目標としている150床を上回る百六十床の整備が達成される見込みでございます。今後、医療的ケアが必要な重症心身障害児の増加が見込まれ、在宅の重症心身障害児に対する支援の充実が急務となっています。
 そこで、福祉部や病院局と協力して、県立小児医療センターの跡地を活用し、ショートステイなどのサービスを提供する医療型障害児入所施設の整備計画も進めてまいります。

鈴木豊彦福祉部長

 まず、在宅の重症心身障害児・者が入院する際に、介助者を自己負担で付けなければならないなど困難な状況にあることに対する認識についてでございます。
 重症心身障害児・者のための重度訪問介護サービスについては、現在、県内約二百五十人の方が利用しておりますが、利用者が病院に入院した場合には、このサービスを受けることができないことになっております。これは、診療報酬上の措置を踏まえ、国の通知により、入院期間中は、「看護は医療機関の看護職員のみによって行われるもの」とされていることによるものでございます。一般的には、重症心身障害児・者が治療が必要となり入院する場合は、基準看護体制の下で看護師により専門的知識に基づく看護、介助が十分行われるはずであります。
 問題なのは、お話のように、障害の状況により必ずしも看護師だけでは十分な対応ができないケースであります。そうしたケースでは、家族が介助に当たれないときは、自己負担でヘルパーを雇わなければならないという場合もあると認識しております。こうした課題への対応ですが、原則は医療機関が重症心身障害児・者に対する十分なケアを行う体制を整えることだと考えます。
 しかし、例えば重症心身障害児・者との意思の疎通に困難が伴うなど、看護師の看護だけでは十分に対応できない場合においては、例外として障害福祉サービスの適用を認めることも必要となるのではないかと思っております。県といたしましては、こうした観点から重症心身障害児・者の個々の状況をよく見極め、特別な事情がある場合には重度訪問介護サービスも認めるなど柔軟な対応ができるよう、国に対し強く要望してまいります。

県立高校の校則に自転車通学免許制度を規定することについて

山川百合子

 次に、県立高校の校則に自転車通学免許制度を規定することについてお伺いいたします。
 平成3年、文部省が各都道府県教育委員会等に宛てた「校則見直し状況等の調査結果について」という通知によれば、「中学校及び高等学校における校則等の内容ならびに校則等にかかわる指導の在り方をめぐって、学校の姿勢がともすると人間味ある指導に欠けたり、社会の常識とずれ、生徒の自発性や自主性を尊重していないとの指摘がなされ、校則等の見直しと指導の改善が求められてきた」とあります。このような認識で校則の見直しが議論されてから、既に20数年の月日がたっています。
 埼玉県教育委員会におかれましても、この間、様々な議論が行われています。平成十九年だったのでしょうか、生徒指導室長名で「校則に関する調査の結果について」という文書がまとめられていますが、その中の「校則に係る生徒指導について」では、整容指導、つまり身だしなみ指導、頭髪、服装指導が唯一の課題でした。
 県立高校に通う生徒の祖父母の方からの御相談で、私が最近認識したことですが、その学校では、頭髪指導に相当な時間を使っている。入学時に地毛申請なるものをしていなかった生徒の髪が茶色くなってきたので、黒く染める指導がされ、その後繰り返しの指導が。髪は黒くであっても、繰り返し染めればどんどん短い時間経過で赤くなっていってしまうのですけれども、相当な時間を費やして指導が繰り返し行われる。学校のそれぞれの事情や考え方がありますし、整容指導が一律必要ないとは申しませんが、もっと重要な視点から校則に盛り込むべき課題があるのではないかというのが、本日、教育長にお伺いしたい課題です。
 それは、自転車通学の免許制度についてであります。平成26年中、県内で発生した自転車の関係する交通事故は9,175件で、死傷者は9,254人でした。このうち、高校生の死傷者数はおよそ1,000人、全体の1割を超え、中学生のおよそ倍であり、その約七割が登下校中に負傷しているということです。実際、町中での実感としても、朝の急いでいるときや集団で自転車で移動している際には、危険を感じるような運転が目につきます。
 これまでも自転車の安全通行のための道路環境の整備を知事部局にはお願いしてきておりますが、ハードの面の問題と同様に、自転車マナー向上は事故の発生を抑制し、未来ある子供たちの命を守るために大切なことであると考えます。
 そこで、県警が24年度より始めた高校生の自転車通学者を対象とした自転車免許制度を県立高校の校則に定めてみてはどうかというのが御提案です。いわゆる自転車通学を認める場合の義務的要件を校則に定め、高校生たちの命を守り、また、高校生が加害事故を起こさないように、校則を積極活用してはいかがかと思います。教育長のお考えをお伺いいたします。
 併せて、県警本部長にもお伺いいたします。
 既に私立高校では実践されており、効果を上げていると聞いている自転車免許制度ですが、具体的にどのような効果があり、今後どのように展開していくか、警察本部長にお伺いいたします。

関根郁夫教育長

 高校生が自転車で通学する際などに交通事故の被害者にも加害者にもならないよう、安全教育を推進することは大変重要であると認識しております。そこで、県教育委員会では平成二十四年度から、高校生の自転車事故防止とマナーアップを目的とした「高校生の自転車マナーアップ伝達講習会」を実施してまいりました。この事業は、各高校の代表生徒が地区別講習会に参加し、その後、学んだ内容を自校で参加生徒自身が他の生徒に伝達することで効果を上げております。
 議員お話しの自転車通学免許制度については、市町村教育委員会と県警察本部や地元警察署と連携して導入をしている公立小学校もあり、交通ルールの遵守やマナー向上に有効であると承知しております。
 一方、高校では、各学校で生徒の自転車通学の状況などが異なることから、自転車免許制度を全学校で一律に義務的要件として規定することは、現実的ではないと考えております。県教育委員会では、今後とも県、警察本部と連携しながら、各学校が実態に応じた自転車通学に関する交通安全対策を校則に規定することも含め、高校生の自転車マナーアップに努めてまいります。

杵淵智行警察本部長

 昨年の高校生の自転車乗用中の交通事故による死傷者数は1,089人で、前年と比べて100人減少いたしました。しかし、例年、高校生側の約9割に信号無視や一時不停止、安全不確認などの違反が認められ、約七割が登下校中の発生となっております。
 そのため、学校と連携した自転車の交通安全教育を実施することが事故の減少につながると考え、既に小学生に対して実施していた参加・体験型交通安全教育である自転車運転免許制度を平成24年度から高校生にも導入いたしました。現在は、私立高校2校において本制度を実施しており、実施初年度は全学年の自転車通学者を対象とし、翌年からは新入学1一年生の自転車通学者を対象に実施しております。制度の具体的な内容は、自転車の交通ルールなどを教養する講習、学科試験及び実技試験で構成されており、実施した二校では、いずれも実施後の自転車乗用中の死傷者は顕著に減少しております。
 また、原動機付自転車や自動車の運転免許取得年齢を迎える高校生を対象に実施することは、受講した高校生が将来自動車等を運転する際の安全運転にもつながるものと考えております。県警察では、本制度をできるだけ多くの自転車通学をする高校生を対象に実施できますよう、今後も学校関係者や保護者の理解を得つつ、本制度実施校の拡充に努めてまいりたいと考えております。

北陸新幹線開業を埼玉県の観光の起爆剤に

山川百合子

 次に、北陸新幹線開業を埼玉県の観光の起爆剤にについてお伺いいたします。
 世界の観光収入ランキングを調べてみると、上位はアメリカ、スペイン、フランス、中国、イタリアと続き、日本は同じアジア地域の香港、タイ、マレーシア、シンガポールに及ばず、19位です。対GDPに対して観光収入がどのくらいあるかを調べてみると、世界全体では1.5パーセントですが、日本は0.5パーセントです。日本の名目GDP約490兆円の0.5パーセントは約2.45兆円、1.5パーセントですと7.35兆円となり、観光収入を経済成長戦略に組み込み、達成することができれば、今より約4.9兆円の経済成長が期待され、その波及効果はその何倍にも膨れていくことになります。
 昨年暮れに政府が決定した消費喚起のための新交付金による経済対策は約3.5兆円でしたが、日本の観光産業が世界水準並みの対GDP比の売上げを達成することができれば、これをしのぐ経済波及効果を、国民の税金を投入することなく毎年生み出すことが期待され、観光による成長戦略は真剣に考えるべき課題と考えます。
 さて、そのような視点から、3月14日に開通する北陸新幹線が全て大宮に停車するということは、いよいよ埼玉県の大宮駅が東北新幹線、上越新幹線、そして北陸新幹線といった3つの鉄道を引き込む関東の一大ハブ機能となることを意味しています。首都東京を経由して、東北、上越、北陸の各方面に向かう人の流れも、逆に東北、上越、北陸各方面から東京へ向かう人の流れも、全て埼玉を通ることになります。
 そこで、知事にお伺いいたします。
 既に、「ようこそ埼玉キャンペーン」という施策を埼玉県では位置付けておられますが、更に具体的に踏み込んで、例えば、「寄ってけ埼玉」、もしくは「埼玉で寄り道しようよキャンペーン」のような、途中下車を喚起させるような更なる一大観光キャンペーンを打ち出して、様々な埼玉ぶらり旅を市町村の参加によって企画し、内外に提案してはいかがでしょうか。もちろん、多様な外国語で外国人観光客にアピールすることもお願いしたいと思います。  例えば、大宮から東京スカイツリーに行くのに、在来線で東武鉄道や武蔵野線を使い、春日部、越谷、草加に寄って、日本の名勝に指定された「おくのほそ道景勝地 草加松原」を、焼きたての草加煎餅を食べながらスカイツリーを眺める。その後、世界最高水準のエレベーターで地上四百五十メートルの天空回廊から再び埼玉県を振り返る、そんな提案はいかがかと思うわけです。
 観光の「観」は、そもそも見えないものを見るという意味を含む言葉で、目で見える建物や風景だけでなく、歴史、文化、伝統といったものを感じ取ることを本来意味しており、また「歴史」という言葉も、英語では「History」ですが、これはHis storyであり、彼の物語。つまり歴史とは、語り部の数だけ創造できるものであるということです。
 埼玉県では、ちょこたび埼玉を筆頭に観光施策にいろいろと取り組んでいますが、県の考え方の基本は、観光の主体は市町村であると伺っています。しかし、市町村の中には自らの観光資源の価値に気付いていないところもあるようです。かつては有力な観光資源が乏しいといったこともある草加でしたが、松並木の松を市民が植え直し、芭蕉が歩いた「おくのほそ道」に、「その日やうやう草加と云ふ宿にたどり着きにけり」と記されていることを市民が語り始め、草加松原が市民の手で復活して、日本の道百選に選ばれ、そして昨年には「おくのほそ道」景勝地としての日本の名勝指定を受けるに至りました。
 郷土愛が深まれば深まるほど、観光を発掘することにつながります。日本の観光収入を世界水準である対GDP比1.5パーセント規模まで成長させる成長戦略の要は、実はそれぞれの地方自治にあるのだと思いますが、知事の御見解をお伺いします。
 北陸新幹線の開業を契機に、新たな埼玉県の観光収入獲得に向けた埼玉県経済の成長戦略づくりに前向きな御答弁をいただき、ますます豊かな埼玉を実現するために、一層埼玉イニシアティブ、埼玉から日本を変える取組を始めていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

上田清司知事

 まず、更なる一大観光キャンペーンを打ち出して、内外に提案することについてでございます。
 北陸新幹線の開業は、新たに北陸方面からの観光客を呼び込むチャンスであります。昨年10月には、富山市において北陸地方で最大級の物産観光イベントに出展したほか、金沢市や富山市のマスコミ各社を直接訪問し、本県の見どころやアクセスの良さをアピールしてまいりました。現地の新聞、テレビに数多く取り上げられ、本県の魅力を北陸地方にアピールできたと考えております。
 県内には、川越や秩父、長瀞に加えて、盆栽美術館、鉄道博物館、埼玉S級グルメやアニメなど、多彩な観光資源がございます。来年度は、ようこそ埼玉キャンペーンを拡充し、新幹線利用者の多くが大宮駅で下車したくなるよう、多彩な資源を結んだ魅力的な周遊コースを県内市町村とともに数多く企画してまいります。
 併せて、ホームページやフェイスブックなどのインターネットを活用し、多言語による情報発信をするなど海外に向けてもしっかりと発信していきたいと考えております。
 次に、日本の観光収入を世界水準の対GDP比の一・五パーセント規模まで成長させる戦略の要は地方にあるについてでございます。
 国では、2020年までに外国人観光客2,000万人の誘致を目指しています。本県の日本の中での人口は5.6パーセント、在住外国人の数で5.3パーセント、実質県内総生産では4.1パーセントなど、大体5パーセント、20分の1ぐらいを埼玉県の位置付けとして見ていけば分かりやすいと思っています。
 そこで、東京オリンピック・パラリンピック開催までに2千万人の五パーセント、すなわち私たちが100万人の外国人観光客を誘致するために、外国人観光客の誘致促進事業を打ち出したところでございます。正に、2千万人の20分の1の100万人ぐらいが埼玉県の妥当な数字だろうというふうに打ち出したところであります。
 昨年の日本における外国人観光客の消費額は、1人平均15万円ということになっておりますので、2千万人を誘致した場合の消費額を15万円と仮定すると日本の観光収入は約3兆円で、GDPに対する割合は0.6パーセントになってしまいます。議員からお話のあったGDP比1.5パーセントを達成するには、外国人観光客の1人当たりの消費額を更に引き上げるか、外国人観光客を大幅に誘致する必要があり、相当ハードルは高いなというふうに思っております。
 しかしながら、フランスやイタリアでは、GDPに対する観光収入の割合が2パーセント前後になっておりますので、もしフランスやイタリアというものに目標値を変えれば、これは日本とて決して不可能でない、そういう数値なのかなというふうに思っております。今すぐ1.5パーセントにしなければならないということをですね、一旦100万人という数字で県のプログラムを立てて、変えるのは極めて困難でありますけれども、少しこの部分を意識して考えなければならない部分もあるのかなというふうに示唆をいただきました。そういう意味での示唆をいただいたところでございますので、国の目標であります2千万人を達成することは当然のこととして、対GDP比で1.5パーセントの観光収入に少しでも近づけることが可能になるような方法をどんな形で、本当にできるのか、更に検討を加えていきたいと考えております。

県営メモリアルガーデンを埼玉県南部地域に整備する計画について

山川百合子

 次に、県営メモリアルガーデンを埼玉県南部地域に整備する計画についてお伺いをいたします。
 埼玉県では、県の南部地域に県営施設として、緑ゆたかなメモリアルガーデンの整備計画を進めており、そのコンセプトや概要が少しずつ明らかになってきています。県が墓地を造ることについては、様々な意見があると聞いています。「あくまで民間がやることではないのか」や、「お墓のニーズは理解するが、自分の地域にはちょっと」などの意見もあるようです。そのような中では、どの地域を選定するかということも大変重要になってきます。
 南部という都市部に10ヘクタールの土地を確保するに当たっては、その地域の将来ビジョンの下、具体的な開発計画の中に位置付け、市民のコンセンサスを得ることが重要です。墓地は、一度設置されると、永代供養という言葉が示すとおり、その後、ほかの用途への転換が難しく、固定化されるために、一般的には地元住民からは敬遠されがちな施設とも言えます。私も正直に申し上げれば、候補地選択に当たって課題が出てくるのではないかなと心配したところもあるのですが、提案の趣旨を理解するうちに、受入自治体の市民としても、有益な防災機能を兼ね備えた公園整備と考えれば、必ずしも敬遠される施設ではないのかとも思います。
 アメリカの首都ワシントンD.C.郊外にあるアーリントン墓地を御存じの方も多いかと思います。とてもすばらしい公園です。ケネディ大統領のお墓もあるわけですが、ベトナムで戦死した多くの戦士たちのお墓もあり、アメリカ史を支えた先人たちへの畏敬の念を感じさせる、正にすばらしいメモリアルパークです。もしもアーリントン墓地のような広々としたメモリアルガーデンができたとしたら、自分たちもそこに眠りたいと思えるような施設になるかもしれません。
 昨年から今年にかけて開かれた計7回の県営メモリアルガーデン整備検討委員会での議論も、人間の生命に対する尊厳が誠実に、真摯に話し合われた大変有意義なものであったと、共感する部分が多いものでした。今回の県営メモリアルガーデン構想を受け入れるようなマインドシフトを起こさせることが、本事業の成功か否かを決めるのではないかと思います。
 そこで、改めてここで、既に示されているパースも含めた事業概要をお示しいただいた上で、計画の進捗状況、さらに今後どのように受入市町村を募集し選定していかれるおつもりなのか。整備着手から完了までのタイムスケジュール及び企業局所管事業としての採算見通しについて、公営企業管理者にお伺いいたします。

松岡進公営企業管理者

 まず、県営メモリアルガーデンの概要及び進捗状況についてでございます。
 今回計画している施設は、少子高齢社会の到来を踏まえ、増大する墓地需要に応えるとともに、継承者がいない方や経済的な理由によりお墓の入手が困難な方などに対し、多様な墓地を提供しようとするものでございます。そのため様々な形態の墓地を用意するとともに、かつ、故人としての尊厳が保たれる施設、公園などを併設した地域に開かれた施設を検討しているところでございます。
 これまで有識者などによる検討委員会を7回開催し、基本計画案を検討してまいりました。基本計画案におきましては、約10ヘクタールの公園の中に3から4ヘクタール程度の墓園を配置し、芝生墓地や樹木葬墓地、慰霊碑墓地等の多様な墓地を整備することとしております。芝生墓地につきましては、開放感のある芝生の上に墓石と家名等を彫刻するプレートを設置する構造を考えており、アーリントン墓地のようなイメージとなっております。また、墓参者だけでなく地域の人々にも親しんでいただける施設とするため、遊歩道や地域の防災機能を補完する施設なども整備する予定でございます。
 次に、事業地区の選定でございますが、基本計画策定後、市町村に内容を説明させていただき、候補地区を募集したいと考えております。候補地区の選定に当たりましては、第三者委員会を設置し、公平・公正な立場から事業地区を選定してまいります。
 最後に、事業スケジュールと採算性についてでございます。
 着手から完成まで、都市計画決定手続や用地買収、造成工事等を含め、3年から4年の整備期間が必要と考えております。平成27年度に事業着手した場合には、平成三十年度に完成の見込みとなります。事業の採算性は、立地場所や使用料等によって異なりますが、用地費が最も高い県南地域においても十分採算が取れるものと試算しております。企業局といたしましては、今後、立地市町村の御意見も十分踏まえながら、墓参者だけでなく地域住民にも親しまれる施設として整備・運営できますよう、更に検討を重ねてまいります。

市民後見人について

山川百合子

 次に、市民後見人についてお伺いいたします。
 高齢化が進み、65歳以上の4人に1人が認知症あるいはその予備軍と推計され、自分自身の財産や身の回りのことの管理が難しくなる人が増え続ける現代、日本の福祉サービスは保護を優先とした措置制度から、サービスの種類や量を自分で決め、提供者との契約によるものとなりました。そして、判断能力が不十分で契約の内容が理解できなかったり、契約どおりに履行されているかチェックできない方々の権利擁護が必要となり、創設されたのが成年後見人制度です。
 創設以来、その利用者は増え、25年末には約176,000人、埼玉県でも約7,600人でした。成年後見制度の先進国であるドイツでは、人口の1.5パーセントが制度を利用していることから推計すると、日本でも後見人を必要とする人は約195万人程度はいるであろうと推定される中で、制度の普及によって、今後、後見人のニーズが拡大することが予想されています。
 そのニーズに対応するために老人福祉法が改正され、平成24年度から、育成・活用について市町村の努力義務とされたのが市民後見人です。親族がなく、また特に専門性を必要とするほどの財産管理の必要はなく、日常的な生活支援を中心とするニーズに応えるためのものです。
 しかし、それから現在に至るまでに埼玉県で誕生した市民後見人は、わずか3人です。市民後見人の養成講座を受けた方の人数は把握されていないそうですが、講座を開催している各自治体の社会福祉協議会等からの情報を推計すれば、約300人はいると思われますし、東京大学での養成講座をはじめとして都内で実施される講座に参加している方もいるでしょうから、もっと多い数かもしれません。しかし、家庭裁判所から選任され、実際に後見の業務を行った人は、わずか3人しかいないというのですから、法改正の目的と実態とがマッチしていない現状を如実に表しているのではないでしょうか。
 そこで、まず伺います。高齢化の進展とサービス受給者の権利擁護の高まりの中で、後見人のニーズ拡大に応えるための市民後見人であるにもかかわらず、普及しない原因はどこにあると考えますか、福祉部長にお伺いいたします。
 家庭裁判所が後見人として選任するに当たって重視することの1つは、後見人として人様のお世話をするに足るような経験をお持ちかどうかということのようです。しかし、後見人としての経験というのは、後見人になる以前に持つことは難しく、ここの部分の仕組みを整理していくことが必要だと思います。専門職でない方が人様の人生の後ろ盾になるということは、決して容易なことではありません。市民後見人として、後見人を必要とする方の誠実な後ろ盾となり、役に立ちたいという意志と使命感が何よりも重要だと思いますが、その志あるところに道をつくっていくことが公の責任なのではないかと思います。
 そこで、市民後見人として活動するためのノウハウを身に付け経験を積むために、まずはグループでその職務に当たることが大切ではないでしょうか。そのためにも、全ての社会福祉協議会でグループ後見のような制度を持つことが、まずは必要なのではないでしょうか。越谷市社会福祉協議会では、複数後見体制というのを始めたそうです。埼玉で選任された3人のうち2人は、この越谷の複数後見として選任されています。また、社会福祉協議会が団体として後見を行う法人後見人制度というのがありますが、その制度を持っているのは県内の18の社協にとどまっており、これを全ての社協に広げていくこともまた必要ではないでしょうか。
 昨年の本会議質問で提案をさせていただき、知事も早速受講していただいた認知症サポーター、こちらの養成に県では積極的に取り組んでいただくことと思いますので、それらとも併せながら、市民後見人になろうという方々をもっと積極的に発掘し、そのような志のある善意の人々が活躍できる環境を整備していくことが重要です。市民後見人を実質的に活用していくための今後の県の取組について、併せて福祉部長にお伺いいたします。

鈴木豊彦福祉部長

まず、市民後見人が普及しない原因についてでございます。
 現在のところ、成年後見の担い手としては、弁護士や司法書士、社会福祉士などの専門家が中心となっております。今後、認知症高齢者などが増加することを考えると、こうした専門家だけでは足りず、いわゆる市民後見人の活用が求められてくると思います。
 しかし、お話にもございましたように、一市民が成年後見活動を行うには、後見事務が余りにも複雑かつ重責であるという課題もございます。例えば生活資金捻出のための動産や不動産の処分、病院や施設との契約締結などの事務がございます。また、市民後見人を選任する家庭裁判所においても、親族間に紛争がないか、財産管理が複雑でないか、本人との間に信頼関係が築けているかなどを総合的に判断した上で選任すると伺っております。
 このように、後見事務の専門性、本人の周辺状況や本人との信頼関係の構築などの課題があることから、市民後見人の選任がなかなか進まない原因になっていると考えております。
 次に、市民後見人を活用していくための今後の県の取組についてでございます。
 こうした市民後見人を選任する上での課題を踏まえ、専門家でない方に後見人として活躍してもらうためには、家庭裁判所が一市民を後見人に選任しやすいようなスキームが必要になってまいります。お話のように、市町村の社会福祉協議会が法人後見人となった上で、市民後見人養成研修を修了した方などに支援員として実務の一部を担っていただくという取組は、最も取り組みやすい方法だと考えております。また、昨年11月から越谷市で行われております市民後見人と市社会福祉協議会とがペアになって行う複数後見体制も、新たなスキームとして期待できるものと考えます。
 県といたしましては、今後とも担当者会議等を通じ市民後見人を一層養成するとともに、法人後見や複数後見など市民後見人が活躍できる場が十分確保されるよう、各市町村や社会福祉協議会に積極的に働き掛けてまいります。

地元問題

山川百合子

 最後に、地元問題についてお伺いいたします。  まず、都市計画道路草加三郷線(瀬崎町工区)についてお伺いいたします。
 この草加三郷線は、県東部地域の東西方向を結ぶ道路として、これまで県道足立越谷線から東側の整備が進み、地域の発展や日常生活を支える重要な役割を担っています。しかし、東武スカイツリーラインから県道足立越谷線までの瀬崎町の地域では、増加する交通量に対応できず、足立越谷線との交差点で慢性的な交通渋滞が発生しています。また、東武スカイツリーラインの谷塚駅に近いことから、多くの歩行者や自転車が利用していますけれども、歩道が狭く、一部にはすれ違いができない場所もあり、一刻も早い整備が望まれています。そこで、現在の進捗状況と今後の見通しについて県土整備部長にお伺いいたします。
 次に、古綾瀬川の改修についてお伺いいたします。
 私の住む草加市は、全域が標高が低く平らな土地で、これまでも台風や大雨の際に浸水被害に見舞われてきました。市の東部を流れる古綾瀬川沿いにおいても、同様に浸水被害が発生している状況です。このため、これまでに県により河道の改修や排水機場の建設などを積極的に進めていただいています。現在は、古綾瀬川下流部の稲荷、松江地区において、堤防のかさ上げ工事などが実施されております。地元では、この工事の早期完成を心待ちにしております。そこで、まず、この地区で実施されている河川改修の現状と今後の見通しについてお伺いいたします。
 次に、東京外郭環状道路の北側、青柳・八幡町地区に架かる古川橋周辺の古綾瀬川の改修についてです。この橋は、現在、架換えが完了しており、利用者にとっても大変使いやすく、利便性が向上し、喜ばれております。しかし、古川橋から古綾瀬川を眺めると、橋の付近が未改修となっています。そこで、古川橋周辺の河川改修の現状と今後の見通しについて、併せて県土整備部長にお伺いいたします。

柳沢一正県土整備部長

 まず、(1)都市計画道路草加三郷線(瀬崎町工区)についてでございます。
 この工区では、東武スカイツリーラインから県道足立越谷線までの189メートル区間の道路拡幅を進めております。この区間には、道路の北側に草加市が管理する幅約3メートルの水路が並行しており、道路拡幅と併せてこの水路を改良し、その上部を車道の一部とする計画となっております。現在の進捗状況でございますが、用地買収率は76パーセントとなっており、用地がまとまった箇所は暫定的に歩道整備を行い、歩行者や自転車の通行の安全確保に努めております。
 今後の見通しでございますが、引き続き用地買収を進め、全ての買収が完了した後に水路の改良を行い、その後、道路の築造工事に着手してまいります。今後とも草加市や地元の皆様の御協力をいただきながら、事業の推進に努めてまいります。
 次に、(2)古綾瀬川の改修についてでございます。
 まず、稲荷、松江地区の河川改修についてでございます。
 この地区では、綾瀬川との合流点に毎秒十立方メートルの排水能力を持つ古綾瀬川排水機場が平成18年度に完成しております。現在は、綾瀬川との合流点から上流六百メートル区間の堤防かさ上げ工事を進めており、これまでに560メートルの工事が完了しております。平成27年度は、引き続き左岸側の40メートルの堤防かさ上げ工事と樋管の改築工事を進めてまいります。
 次に、古川橋周辺の河川改修についてでございます。
 古川橋は、平成24年度に架換えが完了し、平成25年度からこの橋の上下流90メートル区間において両側に川幅を広げ、護岸を整備する工事を進めております。これまでに橋の下流左岸側50メートルの工事が完了し、平成27年度は上流左岸側の40メートルの工事を進めてまいります。今後とも地元の皆様が安心して暮らせるよう順次工事を進め、古綾瀬川の改修の早期完成に努めてまいります。

上記質問・答弁は埼玉県議会速報版より再構成したものです。
上記質問・答弁は、正式な会議録とは若干異なります。